大会長あいさつ
第38回東北救急医学会総会・学術集会
第34回日本救急医学会東北地方会
大会長 中永士師明
(秋田大学大学院医学系 救急・集中治療医学講座 教授)
この度、2024年6月22日(土)、第38回東北救急医学会総会・学術集会、第34回日本救急医学会東北地方会の大会長を仰せつかることになりました。ここに謹んでご挨拶申し上げます。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)もパンデミック宣言から3年以上が経過し、ウイズコロナやポストコロナ時代の社会の在り方が議論されるようになりました。本学術集会は「Diversity and Essentiality」をテーマとして、久しぶりの秋田市での現地開催で行います。「多様性と本質性」は、多様なバックグラウンドや経験を持つ多職種の医療従事者が一同に集い、お互いに学び合いながら、より良い医療を追求することを目標に掲げさせていただきました。我々は患者さんの多様なニーズに対応するために、すでに様々な技能と知識を獲得しています。そして、それぞれの本質を大切にし、個々の力を最大限に引き出すことで、東北地域の医療の質をさらに向上させていくことを目指したいと思います。
救急医療の分野での持続的な進歩と革新を追求すると同時に、地域社会との緊密な連携も重要な課題です。地域の特性やニーズに基づいた医療提供に取り組み、より包括的で効果的なケアを実現するために、地域の関係者とも協力する必要があります。2023年7月に秋田大雨災害がありましたが、我々の使命は、迅速かつ効率的な救急医療の提供を通じて、人々の命を守ることです。そのためには、多様性を尊重し、個々の本質を理解し、協力することが不可欠です。
多様性を受け入れ、本質を尊重する姿勢を持ち続けながら、地域の救急医療の発展に全力を尽くしていきたいものです。本学術集会を皆様のご意見やご提案を活発に議論できる場にしていただけるよう、シンポジウム、教育講演、症例検討などの企画する予定です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。