会頭挨拶
第54回胃外科・術後障害研究会
当番世話人 柴田 近
東北医科薬科大学・外科学第一(消化器外科)・教授
この度、2024年11月15日(金)・16日(土)の2日間の日程で、第54回胃外科・術後障害研究会を仙台国際センターで開催させていただくことになりました。半世紀以上の長い歴史を有する本研究会の当番世話人を拝命しましたこと、誠に光栄に存じております。会長の瀬戸泰之先生をはじめ、常任世話人、世話人、並びに会員の皆様に深く感謝申し上げます。
今回のメインテーマは、「変わり行く胃疾患体系を見据えて」と致しました。日本人の胃癌はHP陽性の高齢者に多いため、除菌の普及と高齢者人口の減少と共に胃癌症例は減少すると言われておりましたが、その兆候がここ1−2年で見えてきたように感じています。また、近年の上部胃癌、特に食道胃接合部癌の増加は周知のとおりです。その一方で、肥満症症例の増加に伴い、日本での減量代謝改善手術症例が確実に増加しています。欧米のように、胃の手術と言えば減量代謝改善手術を指すような時代が来るかどうかわかりませんが、胃疾患体系が変化する分岐点に差し掛かっている印象があるため、このようなテーマとさせて頂きました。活発な質疑応答を頂ければと存じます。
今回の研究会は15年ぶりの仙台での開催となります。前回2009年の仙台での研究会では、私は開催事務局の一員として皆様をお迎えしました。今回は当番世話人として実りある研究会にしたいと考えております。多くの皆様のご参加を心よりお待ちしております。
謹白