会長挨拶
ご挨拶
第26回日本婦人科がん検診学会総会・学術講演会 会長 会長 伊藤 潔 東北大学災害科学国際研究所災害医学研究部門災害産婦人科学分野 教授 |
このたび、第26回日本婦人科がん検診学会総会・学術講演会を、平成29年9月2日(土曜日)3日(日曜日)の二日間にわたり、仙台市・仙台国際センターにて開催させていただくこととなりました。仙台市での本学会開催は、第14回(八重樫伸生会長)以来、12年ぶりとなります。
本学会のプログラムではテーマを「婦人科がん検診を鳥瞰する」としました。幅広い視点から、婦人科がん検診の今後の可能性と限界につき、考え、思いを馳せる場をご提供できたら、と存じます。特別講演1では弘前大学産婦人科教授の横山良仁先生に卵巣がん検診の展望につき「経腟超音波断層法を用いた卵巣がん検診:Pitfallもまじえて」と題してご講演いただきます。特別講演2では厚生労働省「がん検診のあり方に関する検討会」の座長を長らくお務めの、東北大学大学院医学系研究科客員教授 大内憲明先生に「がん検診のありかた:超音波併用乳がん検診の有効性検証試験J-STARTを中心に」でのご講演をお願いしております。特別講演3では、今年7月に改定された『子宮頸癌取扱い規約 病理編第4版』につき、中心的役割を担ってこられた熊本大学医学部附属病院病理診断科教授 三上芳喜先生によるそのものズバリの演題「『子宮頸癌取扱い規約 病理編第4版』を読み解く」が予定されています。教育講演は、宮城県立がんセンター婦人科の田勢亨先生に「子宮頸部病変のコルポスコピー」、横浜市立大学医学部産婦人科教授の宮城悦子先生に「若年者の子宮頸がん検診の課題」、東京慈恵会医科大学健康科学教授の和田高士先生に「日本人間ドック学会における婦人科検診の向上とこれからの展望」を、いずれも3日日曜午後に予定させていただきました。シンポジウムやワークショップは、頚がんでのHPV検診やLBC、あるいはワクチンに関わるテーマを中心に組んでおります。一般演題は、当初の予想を大幅に上回る12題の演題がございました。まことにありがとうございます。
宮城県は全国的に見てもかなり早い時期から婦人科がん検診に取り組んでまいりました。特に地方や遠隔地での集団検診を可能とする車検診事業は全国に先駆けた取り組みです。2011年3月の東日本大震災から今年で約6年が経過しました。被災地の住民の方々が、健康を保持なさる上で、車検診は少なからぬ役割を担っていると聞いております。今回のポスターには、宮城県対がん協会で昭和39年6月30日に誕生した日本初の婦人科がん検診車「第一みずほ号」を、掲載させていただきました。
限られた時間に盛りだくさんの内容を詰め込んだプログラムですが、ご参加された皆様方に、少しでも有意義な時間をお過ごしいただけましたら幸甚に存じます。皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。