第33回内視鏡外科フォーラム in 仙台

会長挨拶

第33回内視鏡外科フォーラム in 仙台
会長 徳村 弘実
独立行政法人労働者健康安全機構東北労災病院名誉院長




謹啓 この度、2022年5月21日(土)仙台市の江陽グランドホテルにて第33回内視鏡外科フォーラム(ESF)学術集会を主催させていただきます。内視鏡外科フォーラムが発足30周年の節目の開催に際しての光栄と御縁に対しまして、皆様に心より感謝を申し上げます。なお、新型コロナ感染症の収束が見えないため、現地開催を主としながらオンライン参加を併用することといたしました。一部オンラインのためにご不便をおかけすることご容赦ください。

ご承知のように内視鏡外科手術は外科系手術の多数を占めるようになりました。1986年の腹腔鏡下胆嚢摘出術の成功に端を発して今日まで、患者にとって内視鏡外科手術は、開腹や開胸手術など従来手術に比べ低侵襲というメリットが大きいことから、急速に普及し発展してきました。
その対象は、胆石症、ヘルニア、虫垂炎、胃癌そして大腸癌などの腹部手術全般に、また肺癌、食道癌などに対する胸腔鏡下手術、そして前立腺癌や腎癌などの泌尿器科手術や婦人科手術と多種多様な手術に応用され、最近ではロボット支援内視鏡外科手術も普及しつつあり、盛んに施行されています。また、資格認定としてのみならず教育的役割も果たしている技術認定制度が本邦独自のものとして広く発展しながら定着しました。
このような本邦における内視鏡外科手術の動向とともに、内視鏡外科フォーラムは東北の各県および日本各地の医療機関の外科系医師あるいは内視鏡外科医が参集する学術集会として30年間皆様と共に歩んできたわけです。ご協力とご理解に改めまして感謝申し上げます。今後とも内視鏡外科フォーラムは同士・仲間を増やしながら内視鏡手術のさらなる進歩と発展に寄与したいと僭越ながら考えております。

今回のテーマは原点に帰り「どこまでも低侵襲手術Imagine there’s less invasion」といたしました。本手術の根本的な目的はここにあり、美しい手術も優れた技術論もこのことを外しては意味をなさないからであります。できますればこの点を踏まえながら、内視鏡手術に関して臨床専門分野、また学際・横断的な研究あるいは教育まで様々な視点・立場から素晴らしいご発表そして活発なご討議をされることを期待しております。また、多数の一般演題のほかに企画セミナーが若干多くなりました。選りすぐったスペシャリストの講演もお楽しみください。           


謹白