会長挨拶
第169回日本消化器内視鏡学会 東北支部例会
会長 阿部 靖彦
(山形大学医学部附属病院 光学医療診療部)
第169回日本消化器内視鏡学会東北支部例会を担当させて頂くことになりました山形大学の阿部です。まだまだ若輩にも関わらず、歴史ある本学会支部例会の会長拝命し大変光栄に存じます。支部幹事、評議員の先生方はじめ、関係の方々に深く御礼申し上げます。
第169回例会は2023年2月10日(金)、仙台国際センター(会議棟)でのハイブリッド開催を予定し準備を進めております。168回例会では新型コロナウイルス感染症を考慮し最終的にハイブリッド開催へ変更になりましたが、いまだ感染収束が見通せないことから今回は企画段階よりハイブリッド形式での開催を予定し準備を進めております。
今回の例会では、「消化器内視鏡診療の進化と深化」をテーマにさせて頂きました。1950年のガストロカメラの開発に始まる本邦の消化器内視鏡診療は、諸先輩方の熱意と努力、機器の技術革新により、ここ数十年の間に飛躍的に発展してきました。高解像度電子内視鏡、拡大内視鏡が普及・改良が重ねられ診断精度が向上、ESD、interventional EUSなど当初は合併症が懸念された治療手技も概ね安全に実施できるようになってきました。さらに近年はIEE、超拡大内視鏡、AI診断、POEMに代表されるsubmucosal endoscopy、LECSなどの新しい診断・治療技術の研究開発と普及が進められており、内視鏡診療は「高精度」、「低侵襲」をキーワードに一層高度化し、まさに「進化」と「深化」が続いています。このような現状を踏まえ、今回の支部例会では、恒例のプレナリーセッション「めざせ!消化器内視鏡専門医」に加え、シンポジウムとして「次世代の内視鏡診療ー発展にむけた取り組みと課題」をテーマに消化管および胆膵領域からそれぞれ演題を募集致します。よりよい診断・治療を目指した自施設の工夫と課題等をお示し頂き情報共有できれば幸いです。また、今回は診断・治療に難渋することの多い希少疾患に焦点をあてたワークショップを企画しました。日常診療で遭遇することが少なく見逃されがちな希少疾患について内視鏡所見を中心に症例を供覧・共有することで、早期診断・治療につながる患者さんが少しでも増えることを期待しております。特別講演やスポンサードセミナーでも最新の内視鏡診断・治療・教育に関して第一線でご活躍の先生方にご講演をお願いしております。一般演題も例年通り広く内視鏡診療に関わる演題を募集します。
コロナの早期収束を願いつつ、実りある例会となりますように鋭意準備を進めて参ります。東北支部会員の皆様の多数ご参加を心よりお願い申し上げます。
2022年8月吉日