第27回日本胎児心臓病学会学術総会

会長挨拶

会長

第27回日本胎児心臓病学会学術集会
 会長 田中 高志
宮城県立こども病院 循環器科




 このたび第27回日本胎児心臓病学会学術集会を2021年2月26日(金)27日(土)にウェブ中心のハイブリッド(仙台国際センター大会場利用)で開催することとなりました。新型コロナウィルス感染拡大状況が不安定な中で会場に参加するか選択できる形とする予定です。
 本学会の今回のテーマとして選んだのは「多職種連携によるブレイクスルー」です。27回を数える本学会の始まった頃に比べて胎児診断ひとつをとってもめざましい進歩があります。一方で胎児診断率の向上に限界を感じる施設も少なくありません。産科医不足などの深刻な問題もあります。多忙な毎日を過ごす医師にとって家族支援に関われる時間にも限界があります。そのような現状を打開するには、どうしても検査技師、看護師、心理士など多職種による連携が重要と考えます。本学術集会を機に医師以外の方々の積極的な御参加をいただければ幸いです。
 今回の学会が命の大切さを思い知らされた東日本大震災よりちょうど10年経過したところで東北の地で開催される事に意義を感じています。特別講演にも震災の現場を医師として実体験された元石巻赤十字病院院長飯沼先生をお招きしています。
 2020年の本学術集会が急な新型コロナウィルスの感染拡大に伴い中止されたことは誠に残念なことでしたが、会長の埼玉医科大学の亀井良政先生のご厚意により、幻となったRabih Chaoui教授のレクチャーを今回の学会でオンデマンドでお届けできることになりました。これだけでも学会に参加いただく意義があるものと思われます。
 はじめてのウェブ中心の開催となるため様々なトラブルも予想されますが、少しでも多くの方にご参加いただき、新型コロナウイルスに負けない盛り上がる学会になるように努めたいと思います。

令和2年3月吉日